天然真珠と養殖真珠の違いは?作り方や構造など様々な観点から解説
真珠は、高級感があり上品な装いに合う宝飾です。天然真珠と養殖真珠の2種類がありますが、それぞれにどのような違いがあるのか、詳しく知らない人もいるでしょう。そこでこの記事では、真珠の概要をご紹介するとともに、天然真珠と養殖真珠の違いを様々な観点から解説します。
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真珠について
真珠は、大きく分けて天然真珠・養殖真珠・人工真珠の3つがあります。天然真珠と養殖真珠はどちらも貝から作られるのに対し、人工真珠は人の手で塗料を塗ることで真珠に似せています。人工真珠はイミテーションパールと呼ばれ、天然真珠・養殖真珠とは別のものと考えることが多いです。また、貝から作られる天然と養殖にも、作られ方や構造などに違いがあります。
天然真珠と養殖真珠の違い
天然真珠と養殖真珠の違いについて、以下の5つより解説します。
- 作られ方
- 中身の構造
- 形・大きさ
- 希少性・価格
- 変色のしやすさ
作られ方
天然真珠は、貝の中に異物が入り込むことにより偶然作られます。一方、養殖真珠は、人の手で貝の中に丸い核を入れ、3年半程時間を置くことで作ります。天然真珠が出来る確率はとても低いため、近年は養殖によって真珠を作ることがほとんどです。
中身の構造
天然真珠は、生成期間に制限がなく、長い期間をかけて作られるため、核の中心まで全て真珠層になります。一方、養殖真珠は、おおよそ3年半と期間が決まっているため、核の表面1mm程度までしか真珠層にはなりません。
形・大きさ
天然真珠は、異物が偶然入ることにより作られるため、形も大きさもバラバラのものが出来上がります。真円はほとんどないので、形が整い、大きな粒のもの程価値が高いです。一方、養殖真珠は、商品規格となる均一の核を入れるため、形や大きさも同じものが出来上がります。大きな核を入れても、生成期間や手間は変わらないため、大きさによって価値はほとんど変わらないです。
希少性・価格
天然真珠は偶然の産物なので、希少性と価格は高いです。近年販売されているもののほとんどは養殖真珠なので、天然真珠はアンティークジュエリーなどでしか見かける事がありません。一方、養殖真珠は人の手を加えて作るため、天然真珠より希少性や価格は低いです。しかし、貝から作られるジュエリーであることに変わりはないので、人工真珠よりも価値は高くなります。
変色のしやすさ
真珠は、核と真珠層の隙間に不純物質が入ることで内部から変色します。天然真珠は核の中心まで真珠層になっているため、層に隙間がなく変色しにくいです。一方、養殖真珠は、表面の1mm程度しか真珠層ではないので、内部が変色するとすぐに表面にも劣化が見られます。
どちらの真珠も見た目はあまり変わらない
天然真珠と養殖真珠は、作られ方や構造などに違いはありますが、新しい物の場合、それぞれの見た目はほとんど変わりません。どちらも貝から作られるため、人工真珠とは異なる光沢と輝きを持ち、とても美しいです。
天然真珠は形成される可能性が低いので、希少性や価値は高いですが、整った形のものは少なく、宝飾として身に着けるなら養殖真珠の方が形が均一で適していることもあります。そのため、天然と養殖で優劣を付けるのではなく、好みで選べば問題ありません。
それぞれの違いを知って真珠の知識を深めましょう
天然真珠と養殖真珠は、作られ方や中身の構造、形・大きさ、希少性・価格、変色のしやすさなどに違いがあります。しかし、どちらも貝から作られるため、真珠層の光沢と輝きは変わらず美しいです。両者の見た目はほとんど変わらないので、価値の違いから優劣を付けるのではなく、真珠そのものの美しさを楽しむことが大切です。それぞれの違いを正しく理解して、真珠の知識を深めましょう。